インディ・ジャパン復活の可能性が浮上…インディカー、日本でのレース開催を検討
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インディ・ジャパン復活の可能性が浮上した。北米最高峰のオープンホイールレースとして知られるインディカー・シリーズのマーク・マイルズCEOは、来季以降の早い段階で他国でのレース開催を実現させたいとの意欲を示し、日本での「インディ・ジャパン」復活の可能性に言及した。
日本では1998年から栃木県のツインリンクもてぎでレースが開催されていたが、2011年を以て14年の歴史にひとまず幕が下りた。ホンダ所有の茂木のコースは日本で唯一のオーバルコースであり、東日本大震災で被害を受けた最終11年を除いて、スーパースピードウェイを用いてレースが行われていた。
インディカーの商業権を持つハルマン・アンド・カンパニーのマーク・マイルズ最高経営責任者は、2019年第3戦バーバー・モータースポーツパークでのメディアカンファレンスの中で、インディカーシリーズは国際的な拡大を模索しており、その中に日本が含まれている事を明らかにした。
「NTTやブリジストン、ホンダに限らず、インディカーの日本のパートナー達全員が、日本でのレース開催を望んでいる事と思う」とマイルズCEO。「北米以外の場所でのレースについては、チャンピオンシップ開幕前に開催すべきと考えているため、日本での開催に際しては解決すべき課題がある」
今年インディカー・シリーズは、ベライゾンとのタイトルスポンサー終了に伴い、NTTグループのグローバル持株会社であるNTT, Inc.との複数年契約締結を締結。「NTTインディカー・シリーズ」を名乗る事となった。更に同社は強豪チップ・ガナッシ・レーシングチームのスポンサーも務めており、インディカーに深く関与している。
「具体的には1月、2月、3月。特に有力なのが2月だが、この時期の日本の気候はレースには向いていない」とマイルズCEO。インディ・ジャパン復活の大きな障害は気象条件だとしながらも、日本での開催を前向きに考えていると付け加えた。「だが我々は、開催について検討し続けるつもりだ。毎年の選手権とは別の形のイベントといった方法もあるかもしれない」
F1のダブルチャンピオンであるフェルナンド・アロンソが今季インディ500に再挑戦することもあり、世界各国におけるインディカーの注目度は急上昇。市場拡大の千載一遇の好機を迎えている。
「基本的にはインディカーは北米のシリーズだと考えているが、国際的拡大の魅力的な時期を迎えていると思う」とマイルズCEO。「おそらく(追加されるのは)1つか2つのイベントになるだろう。我々はここしばらく、積極的にこれを模索している」