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マックス・モズレー元国際自動車連盟(FIA)会長が亡くなった。享年81歳。ガンを患っていたとされる。
1940年4月13日にロンドンで生まれたモズレーは、大学時代にモーターレースに興味を持ち始め、法廷弁護士の資格を取得。F2ドライバーとしての活動を経て、1969年にマーチ・レーシング・チームの設立に携わり、ロニー・ピーターソンやニキ・ラウダなどのドライバーをF1に送り出した。
1970年代にはF1コンストラクターズ・アソシエーション(FOCA)の法定代理人を務め、1981年には初のコンコルド協定の交渉にも貢献。後にF1と改称されたFOCAが商業権を持ち、後のFIAとなるFISAがルールを統括するという今日まで続く構造を作り上げた。
10年後、モズレーはFIAの前身であるFISAの会長に就任。その2年後の1993年にFIAの会長に就任すると、1994年のサンマリノGPでアイルトン・セナとローランド・ラッツェンバーガーが事故死した事を受け、F1の安全性向上に尽力した。モズレーは2009年まで同職を務めた。
F1はモズレーの訃報を受け次の声明を発表した。
「マックス・モズレーが亡くなった事を知り、大変残念に思っている。彼はF1の変遷に大きな影響を与えた人物だった。我々は彼の家族と友人達に思いを馳せたい」
また、かつてのF1の統治者であるバーニー・エクレストンは英BBCに対して「兄弟を失ったようなものだ」と深い悲しみをあらわにした。
「彼はモータースポーツだけでなく、安全性の高い車を製造させるなど、自動車業界にとっても多くの貢献を果たした人物だった」
モズレーの後任として現在FIA会長を務めるジャン・トッドは「マックス・モズレー氏の死を深く悲しんでいる。彼はF1やモータースポーツ界の重鎮として16年間に渡ってFIA会長を務め、サーキットや路上での安全性の強化に大きく貢献た。FIAコミュニティ全体で彼に敬意を表したい。我々の思いと祈りは、彼の家族と共にある」と述べた。