F1、2021年も「#WeRaceAsOne」継続を表明も”レインボーカラー”は廃止

「#WeRaceAsOne」への取り組みの一環としてレインボー柄を纏うマクラーレンMCL35 サイドポッドの拡大

F1は2月10日(水)、2021年シーズンも「#WeRaceAsOne」キャンペーンを継続するとしながらも、シンボルであった「レインボーカラー」の使用を取り止める事を明らかにした。

人種差別、機会不均等、そして新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。こうした世界的な問題に対して一致団結して戦う意思を強調すべくF1は昨年6月に「#WeRaceAsOne」と称した取り組みを開始した。

これに関連して多様性の象徴として親しまれる「レインボーカラー」がシンボルに据えられ、マシンやトラックサイドに7色からなる虹を模した模様が掲載されてきたが、ファンが2021年シーズンにそのヴィジュアルを目にする事はない。

F1は声明の中で、持続可能性、ダイバーシティ及びインクルージョン、そしてコミュニティがコーポレート・ガバナンス(ESG)における最も重要な柱であるとして「#WeRaceAsOne」の継続を表明した一方、「レインボーカラー」の使用を取り止めると発表した。

F1のステファノ・ドメニカリCEOは「WeRaceAsOneは社会問題への認識を高め、ポジティブな変化を起こそうとする我々の不動の決意を示す上で非常に効果的であったが、評価されるのは言葉ではなく行動だ」と述べ、今後も更に本取り組みを推進していく考えを示したが、レインボー廃止の理由は明らかにされなかった。


レーシングポイントRP20のノーズ前端に掲載されたレインボーマークと#WeRaceAsOneのロゴ

昨年はレインボーカラーの使用と合わせて、決勝前のグリッドで20人のドライバーが膝を付くなどして、人種差別撤廃に向けて一致団結する姿勢を示す場が設けられていた。F1は今シーズンも各レースの開始前に同様の時間を設ける事を計画しているとして、開幕前までにドライバー及びチームとの話し合いを行う考えを明らかにした。

2021年シーズンのF1世界選手権はプレシーズンテストを経て、3月28日のバーレーンGPで開幕を迎える。

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