メルセデスAMG F1
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メルセデスAMG F1

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チームデータ

チーム名 メルセデスAMG F1
国籍 ドイツ
本拠地 ブラックリー / イギリス
参戦初年度 1954年
WEBサイト www.mercedesamgf1.com
SNS instagram

メルセデスAMG F1は、メルセデス・ベンツのF1コンストラクターチーム。1954年にF1へ初参戦し2シーズンを戦った後に撤退、2010年にブラウンGPを買収して55年ぶりのワークス復活を遂げた。メルセデスのF1マシンはシルバーアローとも呼ばれる。

旧来の2.4リッター自然吸気エンジンが廃止され、F1パワーユニットが導入された2014年以降、6年連続でコンストラクターとドライバーの両タイトルを獲得している。

初のF1参戦

1954年7月4日、メルセデスはランスで開催されたフランスGPでF1デビューを果たした。ドライバーには1954年と1955年の世界選手権を制したファン・マヌエル・ファンジオをはじめ、カール・クリング、ハンス・ヘルマン、ヘルマン・ラングを起用した。

チームは、256馬力(188kW)を誇る2.5リッター直列8気筒エンジンを搭載した新開発のレーシングカー「W196 R」でF1に乗り込んだ。

W196には2種類のボディオプションがあった。1つはかの有名な「ストリームライナー」だ。これは流線型のボディワークで、タイヤを覆い隠すようなフォルムを持っていた。ロングストレートでの抵抗を減らすために空力的に最適化されていた。もう一つはクラシカルなオープン・ホイールのモノポストだ。

ストリームライナーはその型破りなルックスから瞬く間にアイコン的存在となったが、実際にメルセデスがF1に参戦した1954年と1955年の2シーズンで多く使われたのはモノポストの方だった。W196の両バージョンは12戦中9勝を挙げる大成功を収めた。

メルセデスW196 Rオープンホイール仕様に乗るハンス・ヘルマンとW196 Rストリームライナー仕様に乗るファン・マヌエル・ファンジオ、2011年グッドウッド・リヴァイヴァルにて
© Daimler AG / W196 Rオープンホイール仕様に乗るハンス・ヘルマンとW196 Rストリームライナー仕様に乗るファン・マヌエル・ファンジオ、2011年グッドウッド・リヴァイヴァルにて

初のモータースポーツレース

メルセデスにとっての初レースは、世界初のモータースポーツレースでもあった。

1894年7月22日の朝、21人の勇敢なドライバーたちが、パリ・ブローニュの森のすぐ隣にあるマイヨ通りにクルマを並べた。名目的には自動車の信頼性比較テストであったが、午前8時にスタートするや否や競争となり、これが後に、世界初の自動車レースとして記録される事となった。

スタート地点のパリからゴールのルーアンまでの総距離は127キロメートル。17時40分に最初の一台がフィニッシュラインを駆け抜け、最終的に17台の車両が完走を果たした。この内の9台は、ゴットリープ・ダイムラーが発明した3.5馬力(2.6kW)の2気筒V型エンジンを搭載していた。

世界初の自動車レースで2位を獲得したプジョー、ダイムラーが設計したガソリンエンジンを搭載していた
© Mercedes / ダイムラーが設計したガソリンエンジンを搭載したプジョー。2着だったものの、安全性や信頼性等の総合評価で優勝という結果を手にした。