ザウバーの不名誉回避に向け、RBの1台を「脅威」と見なさない周冠宇…残り2戦での入賞の見通しと2025年の計画

ザウバーC44でシート合わせをする周冠宇、2024年11月28日(木) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Sauber Motorsport AG

「唯一のノーポイントチーム」として最終戦を終える不名誉を回避すべく、残り1スプリント、2レースでのポイント獲得を目指すザウバーの周冠宇は、RBのいずれかのドライバーは脅威ではないと考えているようだ。

F1カタールGPを前に周冠宇は、残りのシーズンでのポイント獲得の見通しについて問われると、「今の段階では、少し運が必要だと思う。というのも、レーシング・ブルズの1台やハースの両方が、今年は本当に手強いからだ」と答えた。

「それに、アルピーヌやウィリアムズのようなチームも、常に上位に食い込んでいる」

リアム・ローソンがダニエル・リカルドに代わってシートに着いたアメリカGP以降、RBの2人のドライバーは各々、2回に渡ってポイント圏内でフィニッシュしているが、獲得したポイントで言えば計8ポイントの角田裕毅がチームメイトを4ポイント上回っており、予選成績では全勝している。

Courtesy Of Sauber Motorsport AG

パドックを歩く周冠宇(ザウバー)、2024年11月28日(木) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)

仮に残りのシーズンでザウバーにポイントを持ち帰ったとしても、それが来季のシートという形で報われることはなく、周冠宇が2025年のグリッドに着くことはない。

それでも、2026年に向けた希望は残されており、周冠宇は1年のサバティカル休暇を経てF1に復帰すべく、2025年は他のカテゴリーには参戦しない計画で、かつてアカデミードライバーとして所属していたフェラーリのF1リザーブドライバーへの就任が噂されている。

「実は来年については、他のシリーズに参加しないつもりでいるんだ。来年だけでなく再来年を含めて、かなりのチャンスがあるような気がしているからね」と周冠宇は語る。

「もし1レースでも復帰できる機会があるなら、それを確実にものにしたいと思ってる。F1に留まることが僕にとっては本当に重要なんだ」

「レースに参戦して勢いを保つことも必要だとよく言われるけど、1シーズン休むだけであれば問題ないと思う。それ以上になると、勢いが少し失われる可能性が出てくるけどね」

「僕にとって重要なのは、来年、自分が満足できる環境に身を置きつつ、グリッド復帰の可能性を十分に意識できるようにすることなんだ」

周冠宇が期待を寄せるのは、2026年に新たに加わる2つのシートだ。

2年後の新規参入でF1と「基本合意」に至ったGM/キャデラックについて周冠宇は「シートを失った来季に向けての大きなチャンス」であるとして、交渉に意欲を示した。

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