F1アブダビGP決勝: 角田とRBは昨年踏襲?タイヤ戦略考と11台変動のグリッド、天気

夜のヤス・マリーナ・サーキットを周回するザウバーC44、2024年12月7日(土) F1アブダビGP予選Courtesy Of Sauber Motorsport AG

日本時間12月8日(日)22時にスタートを迎える2024年のF1最終第24戦アブダビGPのスターティング・グリッドが発表された。予選結果からの変動、予想されるタイヤ戦略と気象条件について見ていこう。

スターティンググリッド

一連のペナルティによって、11台のグリッドが変動した。

予選4番手のニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は、ピット規定違反により3グリッド降格ペナルティを受け、7番グリッドに降格した。また、アレックス・アルボンとフランコ・コラピントのウィリアムズ勢は、ギアボックス交換によって各々5グリッド降格ペナルティを受けた。

シャルル・ルクレール(フェラーリ)は3基目のES(バッテリー)交換に伴い、10グリッド降格を受けたが、コラピントが最後尾に降格したため、19番グリッドに着く。

ただし、フェラーリのフレデリック・バスール代表は、フレッシュエンジンのアドバンテージを念頭に、追加のパワーユニット交換を検討していることを明かしており、グリッドに更なる変動があるかもしれない。

コンストラクターズ選手権タイトルに王手をかけたマクラーレンは、ランド・ノリスがポールポジション、オスカー・ピアストリが2番グリッドと、最前列に並ぶ。相対するフェラーリはカルロス・サインツが3番グリッド、ルクレールは19番グリッドと厳しい状況だ。

以下は暫定スターティンググリッド。正式版との差異が発生した場合は更新される。予選結果からの変動値を合わせて記す。

Pos No Driver Team Qualifying
1 4 L.ノリス マクラーレン・メルセデス 1(-)
2 81 O.ピアストリ マクラーレン・メルセデス 2(-)
3 55 C.サインツ フェラーリ 3(-)
4 1 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 5(+1)
5 10 P.ガスリー アルピーヌ・ルノー 6(+1)
6 63 G.ラッセル メルセデス 7(+1)
7 27 N.ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 4(-3)
8 14 F.アロンソ アストンマーチン・メルセデス 8(-)
9 77 V.ボッタス ザウバー・フェラーリ 9(-)
10 11 S.ペレス レッドブル・ホンダRBPT 10(-)
11 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 11(-)
12 30 L.ローソン RB ホンダRBPT 12(-)
13 18 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス 13(-)
14 20 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ 15(+1)
15 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 17(+2)
16 44 L.ハミルトン メルセデス 18(+2)
17 61 J.ドゥーハン アルピーヌ・ルノー 20(+3)
18 23 A.アルボン ウィリアムズ・メルセデス 16(-2)
19 16 C.ルクレール フェラーリ 14(-5)
20 43 F.コラピント ウィリアムズ・メルセデス 19(-1)

レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで完全生配信・生中継される。

想定される最速タイヤ戦略

ピレリが弾き出した最速のタイヤ戦略は、2023年のレース前に提示されたシミュレーション結果と全くの同一だ。

ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは「最初のスティントをミディアムで走り、その後、ハードに履き替える1ストッパーが理論上最も速い」と説明する。

「一方、後方グリッドからスタートするドライバーは、ハードタイヤで第1スティントを引き延ばし、29周目から35周目の間にピットインする選択肢も考えられる」

ちなみに、1ストップ戦略が最速と予想された昨年のレースでは、セーフティーカー不在ながらも、トップ7を含む14台がミディアム>ハード>ハードの2ストッパーを採用した。1ストップで入賞したのは角田裕毅だけだった。

Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

ドライバー別タイヤ戦略、2023年11月26日F1アブダビGP

1ストッパーはあくまでも「理論上の最速ストラテジー」であり、ピレリは2ストッパーを除外しているわけではない。

イゾラは「今週末に確認されている以上にデグラデーションが激しい場合、セーフティカーなどによる中断、そして最も現実的な要因としては、トラフィックに巻き込まれたドライバーが早めのピットインを選び、ストップ直後の数周で得られる新タイヤのアドバンテージを活用しようとする場合、これが連鎖反応を引き起こし、2ストップ戦略に切り替えられる可能性がある」と指摘した。

歴史は繰り返すのか。RBと角田裕毅は今年も1ストップ狙いなのか。興味深いことに、他のすべてのチームがハードを2セット温存した一方、RBの2台だけはハードを1セットしか残していない。ちなみにミディアムは全車が1セットのみ温存している。

Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

2024年F1アブダビGPの最速タイヤ戦略シミュレーション、2024年12月8日

気になる天気は…

日曜の現地ヤス島は終日晴れの予報で、降水確率は一貫して0%。ドライレースが濃厚だ。

F1アブダビGP特集

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