ボッタス「それだけの価値があった」会食会での”大盤振る舞い”が最終予選での今季最上位を引き寄せた?
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バルテリ・ボッタス(ザウバー)は2024年のF1アブダビGPの予選で、シーズンベストの9番手という結果を残した。もしこれがF1での最後の予選になれば、まさに花道を飾るといった見事な走りだった。
23戦で僅か1ポイントしか獲得できていない状況が象徴するように、今季のC44は紛れもなく最遅のマシンだ。
周冠宇の今シーズンの予選平均順位は18.13番手。一方、ボッタスは15.13番手で、アブダビでの9番手はボッタスのみならず、ザウバーにとっての今季ベストリザルトでもあった。
「本当に良い気分だよ。長い間、忘れていた感覚だ。目標を達成し、狙っていた結果を手にするというね」とボッタスは笑顔を見せた。
「だから本当に楽しかった。それに…チームのことも本当に誇りに思う。素晴らしいことだよ」
「正直、僕の人生で最高のラップのひとつだった」
アブダビGPに先立っては、木曜の夜にシーズン閉幕恒例の「ドライバーズ・ディナー」が催された。主催はルイス・ハミルトンだが、お会計はボッタスが担当した。曰く、現地のディルハム通貨で約2万(約85万円)だったという。
確かに高額ではあるが、高給取りのF1ドライバーたちが高級レストランで食事をする費用としては控えめと言えるのかもしれない。いずれにしても、ボッタスはこの金額が高額だったとは考えていない。
F1ジャーナリストのアダム・クーパーによると、この支払いについてボッタスは「それだけの価値があったと思う。予選Q1のバックストレートで、何人かの人から良いトウをもらったんだ。だから、間違いなく払った甲斐があったよ」と語った。
日曜のレースでボッタスが目指すのは言うまでもなくトップ10フィニッシュだが、それは実現可能な目標なのだろうか? それとも単なる夢なのだろうか?
「良いポジションを確保できたし、今週末のロングランでは目立った落ち込みもなかったし、間違いなく戦えると思う」とボッタスは語る。
「ノーポイントで終わりたくない。それは悔しいからね。ポイントを獲得することが今の僕にとってはすごく大切なことなんだ」
ザウバーは2025年に向け、FIA-F2選手権をリードする若手ガブリエル・ボルトレートと、現在ハースで活躍するベテランドライバーのニコ・ヒュルケンベルグを起用することを決定した。
ボッタスは日曜のヤス・マリーナ・サーキットで通算246戦目のレースに挑む。これはザウバーでの最後のレースであり、また同時に、F1でのラストレースとなる可能性があるが、今週末のために用意されたスペシャルヘルメットに「What’s Next?」とあるように、35歳のフィンランド人ドライバーはアブダビでのレース後も、F1に留まるために戦う覚悟だ。
2024年F1アブダビGP予選では、ランド・ノリスがポールポジションを獲得。2番手にオスカー・ピアストリが続き、マクラーレンが最前列を独占した。3番手にはカルロス・サインツ(フェラーリ)が続いた。
決勝レースは日本時間12月8日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5,281mのヤス・マリーナ・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。