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ペイドライバー

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ペイドライバーとは、実力や今までの成績といった要素ではなく、チームに資金を持ち込むことでシートを獲得したドライバーのこと。もちろん中には実力も兼ね備えて活躍するドライバーもいないではない。一見華やかにみえるF1だが、実際には資金難に苦しむチームは少なくない。そんなチームがドライバーの背後にある資金を目当てにレギュラードライバーなどの形で起用するもの。

2011年は久々にペイドライバーという言葉が飛び交う年となり、その意味では実に実りの多い年であったことは記憶に新しい。ペイドライバーと見なされた(?)ドライバーを紹介する。

ナレイン・カーティケヤン

narain Karthikeyan photo
Photo by balpeck

2011年、インド人初のF1ドライバーであるナレイン・カーティケヤンがヒスパニア・レーシングで5年振りにF1復帰。契約スポンサー料として、チームの年間運営資金の1/3と言われる1千万ユーロ(約11億円)を持ち込んだと言われている。

パストール・マルドナド

Pastor Maldonado
photo credit: p_c_w

2011年、ウイリアムズはニコ・ヒュルケンベルグの代わりに、ベネズエラ出身のパストール・マルドナドを起用した。そしてマルドナドの母国ベネズエラの石油会社PDVSAと長期契約を結び多額の資金(年間推定1,500万ドル)を得たとされている。

ヒュルケンベルグは10年シーズンの第18戦ブラジルGP予選でチーム5年ぶりとなるポール・ポジション獲得をもたらした。そんなヒュルケンベルグを放出しての起用なだけにマルドナドをペイドライバーとする見方は多い。

その翌年それは白日の下にさらされた。2012年のシートのために、ウィリアムズがパストール・マルドナドのスポンサーでありベネズエラ政府が所有する石油会社PDVSAに発行した請求書のコピーがネット上に流出したからだ。
その額なんと年間4,500万ドル以上!!(日本円でおよそ36億2,913万円)史上最大のペイドライバーの誕生と言われている。

ウィリアムズからPDVSAへの請求書
©:yallaf1.com

セルジオ・ペレス

セルジオ・ペレス

ザウバーF1時代の可夢偉のチームメイトであったメキシコ人のセルジオ・ペレスは、母国の通信事業最大手「Telmex」から推定1,000万ドルを当時ザウバーにもたらしていたとされる。その後は徐々に実力をつけながら、数少ないチャンスを物にするドライビングスタイルによって、その汚名を返上した。

ヴィタリー・ペトロフ

Vitaly Petrov - Renault F1
credit: Karl San Luis

2010年にルノー入りしたヴィタリー・ペトロフ。シート獲得に際して1500万ユーロの資金持込が行われたと言われている。さらにこの加入によってロシア最大の自動車会社アフトヴァースがチームのスポンサーとなり5,500万ドルの資金提供をしているとされる。また、1,000万ドルがペトロフの父によって支払われているとも。

10年シーズンのペトロフの獲得ポイントはチームメイトであるロバート・クビサより109ポイント低かったが、2011年も契約続行となりレギュラードライバーとしてルノーに在籍した。

ランス・ストロール

ランス・ストロール
©williamsf1.com

総資産2400億円で世界722位の大富豪であるローレンスを父に持つカナダ出身のランス・ストロール。2017年にウィリアムズからデビューを果たしたが、一説によるとその持参金は8,000万ドル、当時の日本円にしておよそ91億円と言われており、事実であるならばマルドナドのそれを倍近く上回ることになる。