エルマノス・ロドリゲス・サーキットcopyright @F1

エルマノス・ロドリゲス・サーキット

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サーキットデータ

名前
エルマノス・ロドリゲス・サーキット
所在国
メキシコ
設立年
1962年
デザイン
ヘルマン・ティルケ(20015年再改修)
コース全長
4m | 16コーナー
周回数
71周 | 時計回り
エンジン負荷レベル
| 全開率 : 47%
タイヤ負荷レベル
グリップレベル
エアロ重要度
レコード
1分20秒521 ニコ・ロズベルグ/ 2015年 / メルセデス
WEBサイト
ahr.notiauto.com

アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットとは、メキシコの首都メキシコシティにあるメキシコGPが開催されるサーキットのこと。2015年に23年ぶりにF1グランプリレースが開催された。現在は使われていないフォロ・ソル野球場のグランド部分にコースが敷設された非常に独特かつエキサイティングなサーキットである。ホンダがF1初勝利をあげた地(1965年のF1最終戦メキシコGP)としても知られている。小ネタであるが、ホンダのF1初勝利はグッドイヤーのF1初勝利でもあった。

野球場を改修したスタジアムセクション

このサーキットの一番の特徴は、野球場を改修して作り上げたコース区間、通称スタジアムセクションであることに異論はあるまい。周囲360度が観客席に囲まれた独特の空間は圧巻。

©@WilliamsRacing
©@WilliamsRacing

そんなスタジアムセクションに設置された表彰台でのセレモニーは、ティルケ改修後初開催となった2015年勝者ニコ・ロズベルグをして「今までの人生で最高の表彰台だった」と言わしめたほどの圧巻ぶり。2012年小林可夢偉が鈴鹿で3位表彰台を飾った時、我々は現地でサーキット中が震え上がるような歓声を目の当たりにしたが、TV観戦となった15年メキシコGPでのそれは、これに勝るとも劣らない、いや現地にいたらこれを凌駕するほどの熱狂と興奮だったのではないかと思わせるほど熱く凄まじいものだった。

©@WilliamsRacing
©@WilliamsRacing

標高約2300mが空力とブレーキに与える影響

標高約2300mの高地に位置するエルマノス・ロドリゲスは空気が非常に薄い。海抜0m地点と比較して22%も空気が薄いのだ。それ故エンジン性能および空力性能が大きく低下(自然吸気エンジンの場合15%低下)するため、マシンにとって非常にチャレンジングなサーキットである。低酸素は人間にとっても負担がかかるため、体を慣らすためにドライバーは通常よりも早めに現地入りするそうだ。

空気が薄いということは、空気抵抗が少ない=ブレーキにもきついということ。20%超も空気が薄いわけなので、ブレーキダクトの面積を2,3割は大きくする必要が出てくる計算に。1周走行するのにおよそ80秒、そのうちブレーキを使用する時間は約22秒、1周あたり27%程はブレーキを踏んでいることになる。ブレーキトラブルが多いのもこのサーキットの特徴である。

ターボの効率と信頼性が鍵

空気が薄いためパワーユニットの性能は落ちるわけだが、現代F1はハイブリットシステムを要していることもあり自然吸気エンジンに比べればその影響は小さいのかもしれない。結果的にであるが、2015年のグランプリでは1kmあるホームストレートで366km/hものスピードトラップが観測された。空気が薄い=空気抵抗も小さい、であることもこれを後押ししたのだろう。

エルマノス・ロドリゲス・サーキットの上空からの写真creativeCommonsA30_Tsitika

とは言え、現在のF1はターボチャージャーでエンジン内部に送り込む空気量を増やしてパワーを引き出しているため、ある種「ターボチャージャー依存」の状態である。空気の薄いエルマノス・ロドリゲスでは、いつもよりターボチャージャーを高回転で稼働させる必要があり、それ故高い負担がかかる。そのため、ターボチャージャーの信頼性と効率性が問われる。自然吸気エンジンではないからと言って、楽勝という訳でもないのだ。

コースレイアウト

長い直線2本で構成されるセクター1、中・高速コーナーが連続するセクター2、低速コーナーが中心となるセクター3。各セクター毎にその特色がきれいに分かれている。

エルマノス・ロドリゲス・サーキットのコースレイアウト

路面はかなりバンピーであり、マシン底部が路面と擦れて生じる火花が多く見られる。ホコリが多くかなりダスティーでもあるため、週末の初めはあまり誰も走りたがらない。オンボード映像用のカメラで見る景色は砂嵐の中のようだ。景色が霞むレベルと言ったら言い過ぎだが、カレンダーの中で最もひどい?

サーキットの場所と航空写真