カルロス・サインツ
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レッドブルF1、サインツを期限付きでルノーに”レンタル移籍”。ガスリーのF1昇格を示唆

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15日(金)、ルノー・スポールF1はカルロス・サインツ(トロ・ロッソ)が来季チームに合流することを発表した。移籍はレッドブルからの期限付きのレンタルとなる模様だ。トロ・ロッソはサインツの穴埋めとして、日本のスーパーフォーミュラに参戦しているピエール・ガスリーを昇格させる見通しとなっている。

23歳の若手実力派ドライバーは、ニコ・ヒュルケンベルグとともにラインナップを組み2018年シーズンを戦う事になる。シンガポールの翌週に控えるマレーシアGPでの早期移籍がささやかれていたが、サインツは今季最終戦までトロ・ロッソに留まる。現ルノーのレースドライバーであるジョリオン・パーマーは17年シーズン限りでシートを失う。

ルノーのマネージング・ディレクターを務めるシリル・アビテブールは「カルロスがルノーのジュニア・フォーミュラで成功して以降、我々は常に彼をマークしていました。非常に有望なドライバーです」とコメント、新世代スペイン人ドライバーの加入を歓迎した。

「2018年にカルロスを迎え入れることができて本当に嬉しく思います。この決断は、我々の中長期的戦略計画に添って行われました。我々は、ニコとカルロスが互いにサポートし合いチームを前進させてくれることを確信しています」

「この期間、カルロスを私たちに貸しだすことを認めてくれたレッドブル・モータースポーツコンサルタントのヘルムート・マルコに感謝します。また、過去2年間に渡ってチームのために努力してくれたジョリオンにも感謝しなければなりません。彼は献身的なドライバーでした。彼の次のキャリアでの成功を祈っています」

53回のF1グランプリ走行経験を持つサインツは、決勝最高位6位、通算100ポイントを獲得している。2014年にフォーミュラ・ルノー3.5でタイトルを獲得し、翌15年にトロロッソからF1デビューを果たした。かねてよりルノーへの移籍を希望していたサインツは、マクラーレン・ホンダの決別に伴って、棚ぼた的にその夢を叶えるチャンスを掴んだ。

「ルノースポール・フォーミュラワンチームに参加できてとても嬉しいよ。メーカーチームのF1ドライバーになれるなんて栄誉だし、ルノーの信頼に応えられるように最高のパフォーマンスを披露するつもりさ。F1でのルノーの歴史はとてもエキサイティングだよね。成長局面にある重要なタイミングで、このチームに参加出来る事を心から誇りに思うよ。エンストンとビリーにいる皆との仕事が楽しみだし、ニコ・ヒュルケンベルグと一緒にドライブする事を心待ちにしてるよ」

レッドブルのマルコは、サインツの移籍によってF1に新しい才能が誕生すると語り、ガスリー昇格を仄めかした。

「カルロスには素晴らしい才能があります。経験豊かなドライバーとメーカーチームとともに仕事することで、彼は多大な利益を得ることになるでしょう。彼は引き続きレッドブル・ファミリーの一員ですので、我々としては彼の成長を注視し続けていくつもりです。今回の移籍は、カルロスとルノー双方にとって非常に大きなステップアップであり、それと同時にF1に新しい才能をもたらす事にもなります」

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