インディ500への参戦を発表したアロンソとマクラーレン・ホンダ
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“懐疑的”、”問題ない”。アロンソのインディ500参戦にざわめくドライバー達

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F1ワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソは、2017年5月28日に開催される101回目のインディアナポリス500への参戦のチャンスを手にした。この衝撃的な発表に、現役のインディー・ドライバー、元F1ドライバーたちも驚きの顔を隠せない。ある者はアロンソなら問題ないと語り、またある者はアロンソの活躍を疑問視するなど、波紋を呼んでいる。各界の反応をまとめた。

アロンソは「マクラーレン・ホンダ・アンドレッティ」として、アンドレッティ・オートスポーツの6台目のエントリー枠からの出場となる。アロンソが所属することになるアンドレッティは、元F1ドライバーの佐藤琢磨とアレクサンダー・ロッシを要しており、佐藤琢磨は2008年まで、そしてロッシは2015年までF1を戦っていた。

ロッシ「チームはアロンソをサポートする」

ルーキーイヤーの2016年にインディ500で優勝したアレキサンダー・ロッシ
©formula1.com 16年のインディ500ウィナーであるロッシ

2015年にマノーでF1を走り2016年にインディ500を制したアレキサンダー・ロッシは、アロンソのチーム入りを歓迎。できる限りのサポートをすると語っている。

「アロンソのインディ500参戦はインディーカーにとって素晴らしいことだと思うし、彼をチームメイトとして迎え入れるのは素晴らしいことさ。アロンソは僕の人生とキャリアの目標なんだ。チーム全体が協力してる。去年は、チームメイトのマルコ・アンドレッティーとライアン・ハンターレイが僕を凄く助けてくれた。彼らはインディ500の勝者だよ。チームはとてもオープンだしどんな疑問であれみんながその手助けになってくれる。目指すのは、レースで勝利できる6台のアンドレッティ・オートスポーツのマシンを有することだからね」

モントーヤ「またアロンソと戦えるのが楽しみ」

インディーカーに参戦しているファン・パブロ・モントーヤ
©indycar.com

2006年にマクラーレンF1から離脱し、活動の場をアメリカに移したファン・パブロ・モントーヤは、現在チーム・ペンスキーからインディーカーに参戦している。かつてF1でアロンソとバトルを繰り広げたモントーヤは、インディ500での彼とのバトルを楽しみにしていると語る。

「フェルナンドがインディアナポリス500でレースをするのは素晴らしいことだと思うよ。INDYCARとモータースポーツにとっても良いことさ。ドライバーが普段とは少し違うことをする時はいつだって、そのイベントに別のレイヤーが加えるものさ。インディ500は長い歴史を持つ最高のイベントだし、アロンソの出場はこれをさらに確かなものにするだろうね」

「彼とまた戦えることを本当に楽しみにしてるよ」

懐疑的なラザフォード

1974年のインディ500優勝マシン、マクラーレン・ベル・スター
©McLarenF1 74年のインディ500優勝マシン、マクラーレン・ベル・スター

マクラーレンのドライバーとしてインディ500を制した最後のドライバーであるジョニー・ラザフォードは、アロンソがインディ500でどうなるか楽しみだと語りながらも、今まで多くのドライバーがインディ500に敗れ去っていったと語り、その挑戦は簡単なものではないと警告する。

「彼は2度の世界チャンピオンだ。世界中からの参加者との競争に勝つことができれば、それは彼を特別なものにするだろうね。見るのは面白いだろう。私が現役の頃、多くの外国人ドライバーがインディに集まってきたけど、彼らの3分の1あるいは2分の1は白旗を上げて去っていったよ。今まで多くの素晴らしいF1チャンピオンが”これは僕のレースじゃない”と言ったものさ」

ラザフォードは1974年と76年にインディ500を制している。

アンドレッティ「アロンソなら心配ない」

マイケル・アンドレッティ
©michaelandretti

アロンソの加わるアンドレッティのオーナーであるマイケル・アンドレッティは、アロンソの才能を賞賛し、初のオーバル走行については全く心配していないと語る。マイケルもまた、かつてF1を走っていた元ドライバーである。

「フェルナンドの大きな目標の1つである”インディ500での勝利”をお膳立てするのがとても待ち遠しいよ。フェルナンドがインディを走ったことがないのは心配してないんだ。練習のための時間が十分にあるから、デビューするのにちょうどいいと思う」とコメント。インディ500では7日間にも及ぶ練習走行が用意されている。参考:アロンソが参戦する「インディ500」ってどんなレース?

「それに我々が証明したようにルーキーが優勝した実績もあるんだからね」前述の通り、アンドレッティチームは2016年にロッシを起用しインディ500を制している。2年連続のルーキーウィナー誕生となるか目が離せない。

バリチェロ「アロンソは適応できる」

ルーベンス・バリチェロ
©com.br

F1史上歴代最多記録となる通算322戦の経験を持ち、2012年にインディーカーに参戦したルーベンス・バリチェロは、アロンソは初めてのオーバルコースにうまく対応するだろうとmortorsportに語っている。

「彼は素晴らしいドライバーだし、オーバルにもとてもうまく適応できるだろう。彼はとても良いチームからレースに出場する。マシンや仕事効率のことを面でも、いいことだと思う」via : 【インディ500】バリチェロ「アロンソは”不測の事態を予測”すべき」

また、バリチェロは「そのニュースを見た時は、信じられなかった!彼はどんなレースも欠場したことなかったのに、モナコで欠場するなんて!」とコメントし、突然のインディ500参戦発表に心底驚いたことを明かした。


アロンソのインディ500参戦は、生粋のアロンソファンにとっては喜ばしいものだろうが、F1ファン並びにマクラーレン・ホンダファンの諸兄にとっては複雑なところもあるだろう。アロンソはモナコGPとインディ500のダブル参戦は果たせないものの、我々ファンはそのいずれも視聴することができる。2017年のインディ500のテレビ放映については、2017年インディ500のテレビ放送予定 – F1モナコGPからの梯子視聴が可能!をご覧いただきたい。