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F1メキシコGP2016《決勝》見どころと観戦ポイント

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結果次第では、ロズベルグのワールドチャンピオンが決定する可能性がある2016年メキシコGP決勝。どのような結果の場合にニコのチャンピオンが決定するのか?決勝をソフトタイヤでスタートすることは果たして本当に有利なのか?各ドライバーの残りのタイヤはどうなっているのか?など、見どころと観戦ポイントを3つに絞ってまとめてみた。

どんな場合にニコがワールドチャンピオンに輝くのか?

ロズベルグはチームメイトのルイス・ハミルトンに26ポイント差をつけて現在ポイントランキング首位。ロズベルグが優勝し、かつハミルトンが10位以下の場合、ロズベルグのワールドチャンピオンが決定する。メルセデスのパフォーマンスを考えると、ハミルトンが10位以下の場合というのは実質的にリタイアした時であろうから、チャンピオン決定戦としてはあまり見たくはない展開である。すでにハミルトンの自力優勝の可能性は絶たれているので、ハミルトンとしてはもはや勝ち続けるしか残された道はない。

昨年はロズベルグがポール・トゥ・ウィンを果たし、ハミルトンは2位に終わっている。

1コーナーまでは890m!タイヤ選択はどう影響?

エルマノス・ロドリゲスはスタートラインから1コーナーまでの距離が長く890m程もあるため、スタートで出遅れると取り返しの付かないくらい順位を落とす可能性がある。

エルマノス・ロドリゲス・サーキットのコースレイアウト

上位10台の内、ソフトタイヤでスタートするのはメルセデス勢とフェラーリ勢の4台。当然スーパーソフトタイヤの方が蹴り出しが良いため、場合によってはソフトタイヤ勢が大きく出遅れる可能性がある。ただし、仮にスタートで出遅れたとしても、このサーキットでのピットストップ時間は他のサーキットに比べて長くなるため、ソフトタイヤ勢が1ストップ戦略をとることができれば挽回は難しくないだろう。とは言え、ここでのオーバーテイクは簡単ではないので、トラックポジション優位であることは否めない。

ざっくりと計算すると、スーパーソフト勢はソフト勢に対して10mほどのゲインがあると考えられる。各グリッド間の距離は8mなので、両者が同程度のスタートを決めた場合、1列後ろのマシンは1コーナー手前の地点で先行マシンの前に出られるということだ。スタート直後フェルスタッペンがロズベルグの前に出ることは現実的な予想と言える。

ソフトタイヤ勢の安心材料としては、空気が薄いためスリップストリームがさほど大きくならないという点が挙げられる。スタート直後に後ろを走るマシンが得るスリップのアドバンテージは、他のサーキットに比べて大きくはない。

決勝での使用可能タイヤ

路面温度が週末これまでと比べて大幅に上がらない限りは、各チームともに可能な限りピットストップを減らしてくる可能性が高い。ピレリに言わせればミディアムタイヤであればタイヤ交換せずにフィニッシュできるとのことなので、主たる戦略は、2スティント目でミディアムタイヤを履く1ストップ作戦になるのではないだろうか。

ただしスタートがスーパーソフトだと、1ストップは少々厳しいか??

決勝での使用可能タイヤ
©Pirelli & C. S.p.A

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