ロバート・クビサ
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ルノー、”F1復帰を念頭”にロバート・クビサのテスト走行を再度実施と発表

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ロバート・クビサはF1復帰を懸けて再びF1マシンのステアリングを握ることになる。マネージング・ディレクターのシリル・アビテブールが7月6日(木)に明らかにした。クビサは6月6日(火)に、ルノー・スポールの協力の下、2012年式ロータスE20をバレンシア・サーキットで走らせており、2回目のテストを実施することになる。

アビテブールによれば、次回のテストは仏ポール・リカール・サーキットで行われ、クビサのF1へのカムバックを念頭に置いたものになるという。2011年にラリー競技中に瀕死の重傷を負った事で、F1キャリアが途絶えていたクビサだが、突如トップ・フォーミュラへの復帰が現実味を帯び始めた。

「バレンシアでの最初のテストは、ロバートにF1マシンでのドライブ感覚を思い出してもらうだけのものでしたが、2回目のテストでは、彼が”最高峰の競争力”を再び手にすることができるかどうかを評価することになります」とアビテブールは語る。

「彼にとっては、人生の、そしてプロとしてのキャリアの新たな段階に入りました。インフラを提供するという形で彼のサポートが出来ることを誇りに思っています。ポール・リカール・サーキットはこのためのテストには最適な場所です。彼が克服すべきハードルはまだたくさんありますが、”プロフェッショナルなドライバー”としてカムバックできるかどうかはパフォーマンス次第である事を、彼は誰よりも心得ています」

“最高峰の競争力”、”プロフェッショナルなドライバー”、はっきりとは口にしなかったものの、アビテブールが意味するものが”F1″であるのは疑いない。

ルノーカラーをまとったロータスE20
©Renault Sport ロータスE20を走らせるクビサ

先日7月2日に、英グッドウッド・フェスティバルでロータスE20でのデモ走行を披露したクビサは、バレンシアでのテストは自らの予想を上回る出来であり、肉体的な問題を感じずに済んだとSky Sportsに対して語り、半ば諦めてかけていたF1復帰への夢が、思いもよらず輝き始めている事を明らかにしていた。

11年の事故で右腕が部分的に切断されたクビサは一命を取り留めたものの、手首と腕の動きが不自由になってしまったため、フォーミュラレースの世界に戻ることが出来なくなっていた。

現在ルノーF1のレースドライバーを務めるジョリオン・パーマーは、マシントラブルなどの不運に見舞われている事もあるが、チームから期待されている結果を出せていない。チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグが18ポイントを獲得しているのに対し、パーマーはまだ一度も入賞できておらず0ポイントに留まっている。