2017年F1中国予選を制したのは、メルセデスのルイス・ハミルトン。ミハエル・シューマッハが持っていたコースレコードを塗り替える1分31秒678を記録。2位にはフェラーリのセバスチャン・ベッテル、3位にはバルテリ・ボッタスが続いた。

©F1

グランプリ初日のフリー走行は、天候不良による霧が原因となりセッションが中止されるなどしたが、土曜の予選では天気が回復、雨に振られることなく時折晴れ間も覗かせた。気温21度、路面温度31度と暖かくドライコンディションでの予選となった。

アロンソ渾身のアタック – 予選Q1ハイライト

ウィリアムズのランス・ストロールとザウバー勢が先陣を切る形でスタートした予選Q1。開始早々、ハースのロマン・グロージャンが最終コーナーでスピン、間一髪のところでクラッシュを免れる。原因はタイヤのパンク。

©F1

マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソが”野獣のようにプッシュした“と語った渾身のアタックは、トップのベッテルから1.4秒落ちの10番手タイムを叩き出し、見事Q2進出。ストフェル・バンドーンはアロンソから0.5秒落ちの16位となりQ1敗退となった。

©F1

セッション残りわずかのところ、各マシンが最後のアタックを行う中、パスカル・ウェーレインの代役を務めるザウバーのアントニオ・ジョヴィナッツィが最終コーナーでクラッシュ。右リアとギアボックスが大破するも本人に怪我なく一安心。セッションはそこで終了となり、アタック中のドライバーはタイムを出せず仕舞いに。これによって、Q2進出が確実と思われたグロージャンが涙をのんだ。

レッドブルのマックス・フェルスタッペンが2016年のモナコGP以来となるまさかのQ1敗退。エンジントラブルに見舞われた。明日の決勝は19番手スタートから巻き返しを狙う。

ライコネン”地味に”レコードを更新 – 予選Q2ハイライト

©ScuderiaFerrari

ジョヴィナッツィのクラッシュにより10分遅れで開始された予選Q2。またもストロールが先陣を切る。Q3進出勢にとっては、Q2で最速タイムを記録したタイヤが決勝スタートタイヤとなるため、全力ではアタックしないのが通例。にも関わらず、Q2トップタイムを記録したライコネンは1:32.181を叩き出し、シューマッハが持っていたコースレコードを”静かに”更新した。

アロンソは13番手に終わり惜しくもQ2敗退となった。

ベッテル肉薄！ – 予選Q3ハイライト

©F1

やはりメルセデスはエンジン出力を大きく抑えていた。1回目のアタックでは、マシンのリアを大きく滑らせながらもハミルトンがトップタイムを記録。2番手タイムのベッテルに対し0.184秒差をつける。

ポール・トゥ・ウインの確率が61%と、ポールポジション優位のコースである上海インターナショナル・サーキット。決勝結果に大きく影響する予選順位が決まる最後のアタック。まずはハミルトンが自身のタイムをコンマ2秒近く更新しトップに。これにボッタスが0.187秒差で2番手に続く。これでメルセデスのフロントロー独占が決定かと誰もが思ったその直後、ベッテルがボッタスのタイムを1000分の1秒上回りメルセデス2台の間に割って入った。1000分の1秒というのは、距離にしてたったの5.9cmの差である。

Q2トップタイムのライコネンは、フロントタイヤの熱入れに苦労し4位に甘んじた。

なお、ジョヴィナッツィのクラッシュでコース上に黄旗が提示されていた時、グロージャンとパーマーは減速することなくそのまま走行。予選後、両者は5グリッド降格ペナルティーとペナルティーポイント3点を言い渡された。

2017年F1第2戦中国GP予選リザルト

コンディション

セッション概要

サーキット

F1中国GP特集