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ボッタス自身初のポール・トゥ・ウイン!ホンダ入賞ならず / F1オーストリアGP《決勝》結果とダイジェスト

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7月9日(日)の第9戦F1オーストリアGPで、メルセデスのバルテリ・ボッタスが初のポール・トゥ・ウインを成し遂げた。ボッタスにとっては4月の第4戦ロシアGP以来キャリア2度目の優勝、メルセデスがオーストリアGPで4連勝を飾る結果となった。

予選2番手のセバスチャン・ベッテルは、ファイナル・ラップでボッタスの1秒以内につけDRSゾーンに入ったものの、これを交わし切る事はできず2位に終わった。3位表彰台を決めたのは母国レッドブルのダニエル・リカルド、予選5番手からの見事なポディウム獲得となった。

8番グリッドからのスタートとなったルイス・ハミルトンは、ポディウム一歩手前の4位まで追い上げ、タイトル争いでのダメージを最小限に食い止めた。ベッテルとのポイント差は20にまで広がった。

スタートでリカルドにパスされてしまったキミ・ライコネンは、中々ペースが上がらなかった事もあり、後方から追い上げるハミルトンを妨害する役割を担わされる事になった。ライコネンはトップから20秒遅れの5位でフィニッシュした。

2017年F1オーストリアGP決勝順位結果表
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マクラーレン・ホンダ勢は、フェルナンド・アロンソがスタート直後にアクシデントに巻き込まれリタイヤ、ストフェル・バンドーンは12位という結果に終わった。レース中、バンドーンには青旗無視の裁定が下りドライブスルー・ペナルティーが科せられた。チームの誰もがポイント獲得への自信を見せていただけに、マクラーレン・ホンダにとっては失望のレースとなった。

降雨が見込まれていたものの、シュピールベルグでのレースは最後までドライコンディションとなった。セーフティーが出動する事もなく、1周目の多重事故を除けば大きな混乱もなくレースは終わった。

1周目の多重クラッシュ、計4台がリタイヤ

クビアトに突っ込まれてリタイヤしたアロンソ
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オープニングラップの1コーナーで、ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)が前両輪をロックさせ、前のフェルナンド・アロンソに追突、そのアロンソはフェルスタッペンに激突した。この多重クラッシュで被害を被った2人はレースを早々に終えることになった。ピットレーンスタートを選択したウェーレインには運があったのだろう。

フェルスタッペンがチェッカーフラッグを受けられなかったのは今シーズン5度目、リタイヤ率は55%を超えた。為す術なくリタイヤを喫したアロンソは「良いスタートを切ったのに、かなりの速度で突っ込まれたよ。次のレースではもっとツキがあるといいね…」と語った。

クビアトにはドライブスルー・ペナルティーが科され、完走した全マシンの中で最下位となる16位でレースを終えた。チームメイトのカルロス・サインツは、46周目に突如失速し、そのままガレージインした。

31周目、3コーナ過ぎた所で煙をはいたマグヌッセンが油圧系トラブルでレースを終えた。キャリア50戦目の節目のレースでのリタイヤに「マジかよ…信じられない。。XXXXX!」放送禁止用語で失望をあわらにした。

分かれたタイヤ戦略

マッサとパーマーのみがソフトタイヤを履いてレースをスタートした。路面温度は今週末の中で最も高い50度超、作動温度領域の低いスーパーソフトとウルトラ勢は、左フロントにブリスターをかかえての走行を強いられた。とは言え、今季のピレリタイヤはブリスターによる性能劣化があまり見られず、パフォーマンスに大きく影響を及ぼしたわけではなかった。

ソフトタイヤスタートのマッサは見事9位入賞を果たしたが、パーマーは惜しくも11位に留まった。

2017年F1第9戦オーストリアGP決勝リザルト

Pos No Driver Team Laps Time Pts
1 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 71 1:21:48.523 25
2 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 71 +0.658 18
3 3 ダニエル・リカルド レッドブル・タグホイヤー 71 +6.012 15
4 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 71 +7.430 12
5 7 キミ・ライコネン フェラーリ 71 +20.370 10
6 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 71 +73.160 8
7 11 セルジオ・ペレス フォースインディア・メルセデス 70 +1 lap 6
8 31 エステバン・オコン フォースインディア・メルセデス 70 +1 lap 4
9 19 フェリペ・マッサ ウィリアムズ・メルセデス 70 +1 lap 2
10 18 ランス・ストロール ウィリアムズ・メルセデス 70 +1 lap 1
11 30 ジョリオン・パーマー ルノー 70 +1 lap 0
12 2 ストフェル・バンドーン マクラーレン・ホンダ 70 +1 lap 0
13 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 70 +1 lap 0
14 94 パスカル・ウェーレイン ザウバー・フェラーリ 70 +1 lap 0
15 9 マーカス・エリクソン ザウバー・フェラーリ 69 +2 laps 0
16 26 ダニール・クビアト トロロッソ 68 +3 laps 0
NC 55 カルロス・サインツ トロロッソ 44 DNF 0
NC 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 29 DNF 0
NC 14 フェルナンド・アロンソ マクラーレン・ホンダ 1 DNF 0
NC 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー 0 DNF 0

コンディション

天気曇り
気温28℃
路面温度48℃
周回数71

セッション概要

グランプリ名 F1オーストリアGP
レース種別 決勝
レース開始日時

サーキット

名称 レッドブル・リンク
設立 1969年
全長 4318m
コーナー数 10
周回方向 時計回り

F1オーストリアGP特集